青瓦台(大統領府)によると、文大統領は現政権が集中的に育成する防衛産業と航空宇宙産業の成果を確認し、関係者を激励するため出席した。
文大統領がADEXに出席するのは2017年以来4年ぶり。この日、歴代大統領の中で初めて国産戦闘機のFA50に搭乗した。
演説で文大統領は、防衛産業は国民の生命と財産を守る国防の重要な軸であり、高い成長潜在力を持つ国の戦略産業だと強調した。
また、韓国政府は防衛産業を巡る不正を根絶するとともに第4次産業革命時代にふさわしい防衛産業育成を推進し、防衛力改善のための投資も大幅に拡大した結果、昨年は世界6位の防衛産業輸出国となったと説明。26年までに防衛力改善費の国内支出の割合を80%以上に引き上げ、部品の国産化支援もこれまでの4倍以上に増やすと明らかにした。
文大統領は、韓国は世界で機械6位、自動車4位、半導体1位と航空産業の発展潜在力を十分に備えているとしながら、基盤産業との関連性が大きい航空宇宙分野で他国をリードできると述べた。
また、航空機用エンジンの国産化により安全保障と航空産業の基礎力を同時に強化し、次世代戦闘機KF21の開発に続いて独自技術によるエンジン開発にも挑戦すると説明。30年代初めまでに戦闘機をはじめとする有人・無人航空機のエンジンの独自開発を成し遂げ、航空分野で世界7位を目指す考えを示した。
さらに、21日に予定されている独自技術で開発したロケット「ヌリ」の打ち上げを機に、固体燃料ロケット技術の民間移転をはじめ、宇宙強国として成長するための中核技術の確保や民間宇宙産業育成に集中すると述べた。
一方、北朝鮮が前日に新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行ったことには触れなかった。
文大統領が演説で述べた「強い国防力の目標は平和」という原則論は、北朝鮮のSLBM発射実験にもかかわらず、朝鮮半島平和プロセスの進展のために対話の余地を残したものとの見方も出ている。
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