「母娘3人殺害」キム・テヒョン被告、「最高刑」宣告されるか=韓国(画像提供:wowkorea)
「母娘3人殺害」キム・テヒョン被告、「最高刑」宣告されるか=韓国(画像提供:wowkorea)
ソウルのアパートで3人の母娘を次々と殺害したキム・テヒョン(25)被告が12日、裁判所の1審宣告を受ける。

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韓国は1998年以降、法定最高刑である死刑を執行しておらず、事実上、死刑廃止国として分類される。凶悪犯罪に対する国民的な法感情に背くという批判の声が上がる中、キム被告に死刑が宣告されるかに関心が集まる。

ソウル北部地方裁判所はこの日午前11時、殺人・窃盗・特殊住居侵入など5つの容疑で拘束起訴されたキム被告の宣告公判を開く。キム被告がことし3月に被害者3人を殺害してから約7か月になる。

キム被告は、被害者である母娘3人のうち、オンラインゲームで知り合った上の娘のAさんが連絡を拒否したという理由でストーカー行為をした。そして、3月23日にはAさんの家に行き、妹と母親、Aさんを次々と殺害した容疑で裁判を受けてきた。

キム被告は母娘3人を殺害するため犯行を緻密に計画したものと調査された。キム被告は犯行当日、職場の休暇をとった後、凶器を準備しクイックサービスの配達員に偽装した。犯行後は3日間被害者の家に滞在し、パソコンとAさんの携帯電話でSNSにアクセスし、自身と関連した内容を探して会話と友人リストを削除していたことがわかった。

今回の裁判の争点は、キム被告が被害者Aさんの妹と母親を殺害したことに計画性があったかだ。

キム被告は警察の調査で、「Aさんを殺害するために必要ならば家族も殺すこともあると考え、被害者の居住地に行った」と陳述したが、検察の調査では家族の殺人は偶発的に起きたものだと主張を変えた。

キム被告は裁判の過程で、Aさんの家族構成を知らず、特に妹は制圧しようとしただけで殺人は偶発的なものだったと主張した。また、犯行後に被害者の居住地に滞在し逃走しなかった点を挙げ、善処を求めている。

キム被告は結審公判の最後陳述で、「私の残忍な蛮行によりこの世を去ってしまった故人を思うと、胸が張り裂けるように痛い」とし、「一生、罪悪感により贖罪(しょくざい)する気持ちで生きていく」と述べた。5月に裁判にかけられたキム被告は、今月8日までに裁判部に反省文を19回提出している。

しかし検察はキム被告の殺人事件は犯行の全過程を緻密に計画したと指摘した。道具を事前に準備しており、「頸(けい)動脈」を検索し殺害方法を事前に構想するなど、犯行を緻密に計画した状況も確認した。無防備な状態にあったAさんの妹の急所を刺して殺害した後、犯行を止めず家に入ってきた母親までをすぐに殺害した点を挙げ、犯行を準備する段階ですでに家族に対する殺人も計画していたとみた。

検察は先月13日の結審公判で、キム被告に法定最高刑である死刑を求刑した。検察は、「厳重な責任を問い、生命を否定する極悪な犯罪の再発を防止するため、被告人に最も重い刑を宣告することは避けられない」とし、「極刑以外の刑を考慮する余地はなく、法定最高刑である死刑を求刑する」と明らかにした。

遺族側も裁判部に嘆願書と陳情書を約40回にわたり提出し、厳罰を求めている。
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