タンザニア出身で、英国で活動してきた小説家アブドゥルラザク・グルナ氏(Abdulrazak Gurnah・73)が、2021年にノーベル文学賞受賞者に選ばれた。彼は「植民地主義の影響と文化と、大陸間の湾岸地域の難民の運命を非妥協的に交感的に浸透 」させた功労でノーベル文学賞を受賞した。ノーベル文学賞を受賞したアフリカ出身の黒人作家は、1986年ウォーレショインカ以来初めてで注目を集めている。

1948年生まれ、東アフリカ沿岸のザンジバルで生まれたグルナ氏は、二十歳になった1968年、英国に難民として留学に来た後、1982年にはケント大学で英文学博士号を受けた。彼の主な学問的な関心分野は、アフリカとカリブ海、インドの地域での植民地主義言説と脱植民地文学だった。

7日、ノーベル委員会の委員長アンデルス・オルソンは、彼の作品について「典型的な描写から抜け出し、世界の多くの人々になじみのない、多様な文化を持つ東アフリカに私たちの目を開いてくれた」と評価した。

子供の頃、ドイツの植民地軍によって親を失い、数年間、自国民との戦争の末に村に戻ってきた話を描いた小説、「アフターライブ」について、英国ガーディアンは「忘れられねばならない人たちを結集させて、彼らがこの世から消えることを拒否する、説得力のある小説」と評価した。

ガーディアンによると、「グルナの文学の世界では、記憶、名前、アイデンティティなどすべてが変化している」とし「彼は21歳の難民として文を書き始めたときから、情熱によって絶えず探索して文章を書いてきており、それは今も同じだ」と述べた。

一方、ノーベル文学賞は、アルフレッドノーベルの遺言に基づいて、「理想的な方向へ向かう、文学分野で最も優れた作品を輩出した」作家に与えられる。
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