ワクチン接種者の集まり許容はどうして夜だけなのか…「ウィズコロナ」の防疫転換が必要=韓国(画像提供:wowkorea)
ワクチン接種者の集まり許容はどうして夜だけなのか…「ウィズコロナ」の防疫転換が必要=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国では23日から、社会的ソーシャルディスタンス政策(首都圏は4段階、非首都圏は3段階)の2週間延長が始まったが、市民・自営業者たちが現場の状況と相反する指針に戸惑っている。

防疫当局は「ワクチンインセンティブ」として午後6時以降最大4人まで集まれるようにしたが、20~30代が主な顧客である該当の年齢層のワクチン接種はようやく始まったばかりで、実効性が無いという。自営業者たちの苦痛と市民の不便が長期化しているほど、ウイルスと共存する「ウィズコロナ」時代の防疫体系を作らなければいけないという声も大きくなっている。

防疫当局は、23日から政策4段階適用地域のカフェ・飲食店の営業時間を、午後10時から午後9時へ1時間短縮した。該当の業態から全体の30%の感染者が出たからだという説明だ。しかし午後6時以降の私的な集まりの2人制限と関連し、カフェ・飲食店に限りワクチン接種完了者2人を含む4人の集まりを許容することになった。ワクチン接種完了者は、2次接種を終え14日(免疫形勢期間)が過ぎた人だ。例えば20日に2次接種を終えたら、来月3日以降から私的な集まりの制限人数からは除外される。

市民たちは今回の措置に首を傾げながら、典型的な机上行政だと批判している。

午後9~10時の間に感染者数がどれほど多く発生するのかも疑問だが、ワクチン接種完了者に限り午後6時以降「プラス2人」が、どうして日中に適用されないのかも気になる。特に年齢別のワクチン接種率が千差万別なのに、主な利用業態がどこなのか全く悩んだ形跡もない。

来月1日に1次接種、10月中旬に2次接種を予約した20代のイさんは、「来月3日以降ワクチン接種完了者を含んで4人が集まれるが、私の場合は8週間以上待たなければいけない」とし、「何度も防疫指針が変わるが、8週の間にまた変わるのではないか」と話した。

また、自営業者の立場でも今回の指針は、現場の声が全く反映されていないという批判が出ている。

全国カフェ社長連合会のコ・ジャンス会長は、「ワクチンのインセンティブは午後9時に閉店させるための小細工であり、売り上げには全く影響しない」とし、「2次接種まで完了しているのは60代以上がほとんどだ。彼らは夜にカフェに来ない。カフェの主要利用層は20~40代で、まだワクチン接種できていない」と話した。

実際に去る16日基準の60~74歳高齢層の2次接種率は99.3%だ。18~49歳は来たる26日から1次接種を始め、2次接種まで短くともひと月半、長ければ2か月かかる見込みだ。

一方、社会的ソーシャルディスタンス政策が自営業者たちの長期間の犠牲と国民たちの不便を担保にしてきており、「ウィズコロナ」時代の新しい指針を整えなければいけないという声が上がっている。「もっと民主党」大統領選候補イ・ナギョン(李洛淵)前代表はこの日の国会で、「自営業者の被害を防ぐため”ウィズコロナ体系”の変換を考慮する時」とし、「これの為に650兆ウォン(約63兆円)に達する国家予算を組み立てるべきだ」と主張した。

ソウル大のキム・ユン医大教授は、「韓国政府の強力な社会的ソーシャルディスタンス政策は初期には成功的だったが、昨年冬から疫学調査に穴が開き、これが大規模集団感染へ続く契機となった」と現行の防疫体系の問題点を指摘した。キム教授はまた、「ワクチン接種により防疫環境が変わり、コロナウイルスでの致命率が7月基準で0.2%以下になった。インフルエンザの致命率と0.1%水準で少なくなった状況で、9月末~10月初めには”ウィズコロナ”へ防疫転換が必要だ」と説明した。


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