北朝鮮問題を担当する韓米日の高官がソウルに集まった。3カ国協議に出席した船越氏(写真共同取材団)=21日、ソウル(聯合ニュース)
北朝鮮問題を担当する韓米日の高官がソウルに集まった。3カ国協議に出席した船越氏(写真共同取材団)=21日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部によると、李相烈(イ・サンリョル)同部アジア太平洋局長が21日午後にソウルの外交部で日本外務省の船越健裕アジア大洋州局長と局長協議を行った。両局長は韓日関係の安定的で未来志向的な発展が北東アジアをはじめとする世界の平和と安定・繁栄において重要との認識で一致したという。だが、日本が東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の公式ホームページの日本地図に独島を表示した問題や日本による植民地時代の強制徴用と旧日本軍慰安婦被害者の賠償判決など、韓日間に横たわる主な懸案については溝を埋められなかったもようだ。

 韓日間の懸案に関し、両国は以前に合意した通り今後も外交当局間で引き続き緊密にコミュニケーションを取りながら協議していくことを申し合わせたと、外交部は伝えた。

 李氏は徴用と慰安婦被害者問題に対する韓国政府の立場を改めて説明し、日本が誠意を示すことが必要だと強調。また、独島を巡る問題、東京電力福島第1原子力発電所の処理済み汚染水の扱い、強制労働が行われた施設を含む国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の歴史説明などについても韓国側の確固たる認識と懸念を伝えた。これに対し船越氏は、日本政府の立場を説明したという。

 これらの懸案では接点を見いだせず、各自の立場の説明にとどまったようだ。2時間余りの協議の後、両局長は場所を移して夕食を取りながらさらに2時間ほど話し合ったとされる。

 韓日外交当局の局長協議は、東京で4月1日に開催されて以来。

 一方、韓日はこの日、北朝鮮問題の担当高官による協議も行った。韓国外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)朝鮮半島平和交渉本部長は冒頭発言で、「東京五輪の成功を期待しながら、朝鮮半島と地域の安定をどう管理するかに対しても意見を交わしたい」とした。船越氏は、韓米日の協力だけでなく韓日協力が域内平和と安定、とりわけ北朝鮮問題を扱う上で欠かせないと述べた。


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